pinバゴーーーン ! と行こう
(佐藤家の日常から61)
yoko
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佐藤家の長老はばーさんである

じーさんの享年と同じ75歳の誕生日を迎えたばーさん。いつも炊事洗濯などで、共働きの私ら夫婦を大いに助けてもらっている。たまにケンカもするが、片づけが大の苦手で、料理も少し苦手なガイには得難いパートナー、いいコンビなんだと思う。#1.
いつまでも元気でいてほしいと思うが、それでも75年も生きてりゃ、あちこちガタも来る。この間は不整脈というので、24時間継続して心臓を測定記録する検査機器を体に巻き付け、やや心配顔のばーさん。ガイやおれには、「こんなオーバーな検査しなくてもねえ」なんて、照れ隠しで言っていた。
幸いにして検査結果は「疲れたときには健康な人でも脈が乱れがちになります。特に年を取れば、多くなります。不整脈は心配なほどではありません」とのことだった。
結果を聞いて明るい顔で帰宅していたばーさん。昼食はいつもなら、朝飯の残りものなど軽めのものが多いのに、その日ばーさんがチョイスしたのが、マルちゃん(東洋水産)のカップ焼きそば。「焼きそばバゴーン(BAGOON)」。
三陸ワカメスープ付なのがいいのか、ガイのキャラクターと「バゴーン」という語感が合うのか謎つうか、佐藤家の定番ではあるのだが、健康に気をつけ、カップ麺など滅多に食わないばーさんが、なぜに「バゴーン」なのだろうか?
小心者DNAを同じくする私が推理するに、検査結果が良かったので、何となく羽目を外したくなったのだろう。いつもはゆーたに「カップ麺ばかり食ってだめだかんね」と怒っているばーさんだが、「たまにはいいか」と考えたんだと思う。佐藤家にある中では、それがカップ焼きそばだった訳で、ばーさんは威勢良く「バゴーン!」#2.とぶっ放したーと(笑)
この話を家族にしたら、みんな私の推理に珍しく異議なし。大笑いした。このことを東京に遊びに行った際、あきにも聞かせると#3.、笑いながらも、「検査で何もなくて良かった」と涙ぐんでいた。
ばーさんも、たまには「バゴーン!」した方がいいかもしれないぞ。なんてね。うはは。#4.


( のりお )

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あずみによる脚註
カップ焼きそばってなんでか妙に喰いたくなるんだよね。あの香りがそそるのかもな。
1.) いいコンビなんだと思う。:
のりおくんによると、ばーさんはのりおくんと同じで、気を使うシチュエーションが苦手なのだが、ガイは日本一気を使わないでいいタイプだからうまく行ってるらしい。
2.) 威勢良く「バゴーン!」:
たしかに "BAGOOOON"と、凄くぶっ放してるよねえ。たかが焼きそばのくせに何故にこんなにぶっ放してるのだろう。謎だ。
3.) あきにも聞かせると:
やっぱ佐藤家ではこういう面白い事は聞かせないといかんのね。しかし、あきちゃんはあいかわらず優しいねえ。
4.) うはは。:
きみは、自分でバンバンしてなさい。← エースコックの焼きそばバンバン




わしはやっぱり、ホンコンやきそば命です。カップ麺じゃないけどさあ。