6/25/99 up   ホーム  インデックス

pin 金銀パール
<1997/8「メダル」改作>




スポーツは、酔ってのそぞろ歩き以外あまり縁がなく、見るスポーツとて、完全なミーハーだ。
 サッカーだって、去年のワールドカップのときだけ熱を入れて応援したという、まあ真のスポーツ愛好者にとって「片腹痛い」と指弾を受けること間違いなしのレベルである。すまん。
そういう輩なので、ご多分に漏れずオリンピックが大好きである。まあお祭り気分が好きなのだな。記憶に残っている最初のオリンピックは昭和39年。小学1年の時。そう東京五輪である。東洋の魔女は記憶にないが、マラソンのアベベはなぜか鮮明に覚えている。
 あれから夏で言えば、前回のアトランタまで、えーと9回あったわけだ。次回のシドニーでちょうど10回。「たった」という気もするし、「そんなになるか」という感慨もある。
調べてみると、東京大会は94カ国から5500人の選手が参加していた。
 これがアトランタ大会になると197の国と地域(この言い方、考えてみれば実にに政治的)から1万5000人が参加した。国は2倍近く、そして選手は3倍弱まで膨らんでいる。ちなみに競技種目は162から271に増えた。冬のスポーツを除いてもそんなにあるのか —— と驚く。「カバティー」とかさ、見たことも聞いたこともなかった競技もあることだし、世界は広い。
 それと日本からも出場したが、水球などは一度もこの目で直に、試合はもちろん練習風景も見たことがない。「私の主人、昔は水球の選手としてロサンゼルス・オリンピックに出場したことがあるの。驚いた?うふふ」なんて耳元で囁かれたこともないしね。どのくらいいるんだろう?水球人口って。
それはさておき、毎回、メダル獲得に人々は一喜一憂する。いろいろ批判はあろうが、お祭り行事の宿命だと思う。しかし参加選手が格段に増えた今、水球は分からないが、花形競技だとメダル獲得は難関になったのは確実だろう。競争率はアップしているのに旧態依然、上位3人しかメダリストの栄誉に浴さない。今や国会議員の橋本聖子センセイがいい例だ。冬季・カルガリー大会での5種目入賞という五輪史上初の快挙を持つ人だが、テレビなどで紹介する場合の肩書きは「アルベールビル五輪銅メダリスト」となる。3位と4位は紙一重でも、その差は大きいし、厳しい。
そこでハタと気づく。
—— メダルの数を増やせばいい!そうだ。なんて簡単なことだろうか。勝手に提言しよう。「金、銀、銅」以外に例えば4位は「プラチナ」5位は「パール」・・・などはどうだろうか。
「日本、男子マラソンで金、銀、パール」(往年の洗剤のコマーシャルみたいだけど)
「シンクロ“みこしリフト”でプラチナ」なんて美しいなあ。8位入賞まで鉄、真鍮、スズ、プルトニウム(うそ1)など、何らかのメダルを贈りたい。
「やったね、すず。自由形100の金に続いて苦手の200でもスズ」もいい。
「200は6位入賞に終わる」より復活した千葉すず選手も喜んでくれるに違いない(うそ2)。でも悲壮感はぐんと減ると思うし、世界で6位なんだから、喜ぶべきものにしたいな。ファイナリスト(決勝進出者)と呼ぶよりぐんといいと自画自賛したい。
賄賂もらってミソつけたIOCの委員各位。ぜひご検討を。無理だと思うけどさ。

(佐藤 紀生)
ya1 馬鹿ミニ ya2

Golden Slumbers, Carry That Weight, The End / by Phil Collins