pin風雅な漢検リベンジ
(佐藤家の日常から47)
yoko
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懸案の漢字検定2級だが


前回、ケアレスミスもあり、わずかに合格点に達しなかった漢字検定2級に、このたびあきちゃんが見事に合格した。200点満点中174点と高得点で、楽々とクリアした。さすがである。きっちりとリベンジするあたりは、母親の強気DNAを引き継いでいることをあらためて感じさせるなあ。偉い!あきちゃん!—— と親ばかである。
今回の勝因はやはり、漢字検定の傾向と対策をきちんとやったからであろう。前回は「部首」が10問中4問しかできてなかった。「対義語・類似語」も半分の5問というありさまで、合格者平均はもとより、受験生平均さえも下回ったいた。他は合格レベルにあったのだから、ここさえ攻略すれば、難敵といえどもリベンジに燃えるあきちゃんの敵ではないのだ。
今回は部首も対義語・類似語も8割正解と、木っ端みじんに粉砕し、蹴散らし、ずんずんと侵攻したのであった。

今度は英検2級だが、こちらは昨年暮れ見事に玉砕した。準2級はゲットしているのだが、やはり2級のハードルはかなり高いようだ。高卒程度だから当然だ。ちなみに父親も母親も検定には縁がない生活をしていたなあ。資格なんて何んも持っていない。あるのは普通自動車免許だけ。母親は勉強熱心だから、2度も自動車学校に通った(話せば長いのだが、つまり更新を忘れて、失効したのね。しかもそれを知ったのは免許証落として、交番に届けられて、そこで警察官から指摘されたのね。そしてもう一度自動車学校に通ったんだけど、そこにはガイのお兄さんが教官として勤めているのね。本当にバカな妹なのね。以上)。
今回、高得点で漢字検定2級をパスしたあきに聞いてみた。
「えーと楽勝でしたか?」
「そうでもないよ。間違ったとこ、いっぱいあったし」
「どんな?」
「えーと。そうそうカチョウフウゲツって分からなかったの」
「なーんだ。それならお父さんも知ってるぞ。花鳥風月。まあ新聞記者だし。常識だな」
「うん。そう言えば —— と後で気付いた」
「何て解答したんだ?」
「火鳥風月」#1.
「火?」
「何かいいイメージかなあと思ってさ」
「……。」
素晴らしい!リベンジに燃えていただけあって火の鳥である。手塚治虫である。何となく火鳥風月という言葉があってもいいような気がしてくる。尾形光琳あたりが描いていてもよさそうな図柄さえ浮かんでくるぞ。意味?「一見何気ない自然現象の中にも輪廻の真実が潜んでいる」#2.という、実に奥深い四文字熟語である。
まあ、あきのことだから「火の鳥のごとく邁進すれば、吹けよ風、呼べよ嵐。思いは月まで飛んで行く」と、どこかで聞いた文句の羅列だけど。こんなところかなあ……。
次は1級だ!というのはうそで、とんでもなく難しい1級は受験しないそうです。残念!

( のりお )

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あずみによる脚註
漢字検定なるものがこの日本にあるなんて、おれにはやっぱり信じられないかも。こないだ、小学校5年の漢字の書き取りやってみたら、壊滅的だったもの。
1.) 火鳥風月:
花鳥風月。自然の美しい風景。それを相手に詩や絵をたしなむ遊び、風流(大辞林第二版より)。ふーん、たしかに火鳥風月のほうが、動きがあって派手な印象があるね。
2.) 輪廻の真実が潜んでいる」:
そこまでいくと、ちょっと火の鳥にとらわれすぎているのでは。もっと単純に火も自然の風景ととらえてもいいかも、ってそれじゃ八百屋お七か?




でも、火っていうのは、いくら眺めていても飽きないところはあると思う。