pin吉本おかんの敗北
(佐藤家の日常から2)
< 6/7/98 up >
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今日のガイとあき

「おかあさん。男の子につきあってほしいと言われたんだ。るん
「あんた。1年早いよ」
って、ガイは中2の時に物好きな同級生#(1)から言われたので、娘に記録を更新され、いたく自尊心を傷つけられたらしい。しかし。「10年早い」という慣用句をここまで、しゃれにもならぬくらい薄っぺらに応用するのは天性の才か?

翌日のガイ&あき

「おかあさん。これなんて読むの?」
「ビケ?」
「ビケ?ってなに?」
「おかあさんの時にはなかったよ。BIKEなんて単語」#(2)
ここで辞書をひくあき。
「あっ。自転車のことか」
「自転車はバイセコーでしょう」
「今はバイクって言うんだよ。たぶん」
「どちらかひとつにすればいいのに」
「ごめんね、おかあさん。恥かかせて
「ふん」
これには伏線があり、中一のあきはなんと男からマニキュアをプレゼントされ、ガイは痛く、痛く女心を刺激されたらしく、おれ(亭主)から何のプレゼントもない#(3)ことを朝から愚痴っていた。
生意気小娘に、一本も二本も取られて、最後に「恥かかせてごめん」と憐れみまでかけられて。いくらなんでも今日はガイを哀れに思うぞ。でもプレゼントはしないけど。猫でも飼って「ビケ」って名前付けたいくらいだな。

( のりお )

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あずみによる脚註
なんと云えばいいのか、ともかく佐藤家の楽しい日常の紹介です。
生意気盛りの中学一年生あきが、お母さんを翻弄する日々で、ガイは実に大変だと思うなあ。しかし、娘に対してすら闘争心をむき出しにするその負けず嫌いには、呆れるしかあるまい。
1.) 物好きな同級生:
どことなくロシア人の血が入ったとも思わせる、彫りの深い、草刈正雄似のガイには一部熱烈なファンがいたらしい。GFKという個人ファン倶楽部も存在した。後輩女子憧れの的で、チョコレートが山と届いたと云う話しもある。
2.) おかあさんの時にはなかったよ:
なんでもキッパリと決めつけるこの男っぽい性格が、つねに災いの元なんですな。
3.) 何のプレゼントもない:
CD(レコード)のためなら女房も泣かす!を実践するのりおくんは、スイート・テンはおろか誕生日記念日すらいっさいのプレゼントを拒否し続けている。そのうち天罰が下るに違いないとオレすら思う。
最近のおとぼけネタもとどいていますので、ついでにここに紹介しておこう。

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夏風邪。胃腸がぐるぐる、ビールも飲めない。
しかもあきは期末テストの勉強で気が立っている。
昨夜はあきがガイの手伝いを受けながら社会のお勉強。
ガイが質問出して、あきが答えるというパターン。
おれはベットで汗べっとり。
例によってガイは金印を、きんじるしと読むなど病人の心を慰めてくれる。
いい女房だ。
笑うと、腹が痛くなるのは困るが。
しばし。うとうと。
夢見ごごちに茶の間でのやりとりが聞こえる。
突然、ガイとあきの声が接近してきた。
「仏教の伝来は」
「えーと538年」

 (正解。でかしたぞあき)
「初の遣隋使は」
「簡単。おののいもこ」

 (正解。えらいぞあき)
でも、なんでこんなに声が大きいのだろう?
答えは寝室のすぐ外にいたから。
そこはトイレ。
トイレのドアの外で質問するガイ。
用をたしながらトイレの中から答えるあき。
やりとりが真剣な分、この吉本親子の天然ぼけぶりに、思わずうなる。
腹も痛い。
あきとガイは、深夜12時まで丁々発止やっていた。

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以上、まさに吉本親子の面目躍如って展開だなあ。いやはや。



さらに下らなくなってすまん。