2/15/1999 Renew   ホーム  インデックス

pin キミはテレビ電話に顔が晒せるか?(オレは嫌!)
<5/18/98 up>




携帯電話もこれだけ普及すると「さて次は」と考えてしまうのは“大量消費どっぷり世代”の悲しい性か。大した想像力がなくとも答えは「テレビ電話」。テレビ番組などにも小道具として登場し始めている。メーカー側がよくやるメディア露出作戦だが、見えっ張りでブームに弱い日本人には効果的ではあるなあ。
でもテレビ電話は本当に食指の動くシロモンだろうか。相手の顔が見られるのは、まあいいとしても自分の顔をさらすのには抵抗がある。電話は“顔がない”手軽なコミュニケーション手段として受け入れられているんだし、この辺が普及のネックだろう。
画面を互いに見つめ続けても飽きないという恋人同士ならいざしらず、自分に当てはめると「残業で遅くなる」「うそ付くとき、小鼻が広がるのよね」という、あまりありがたくない光景しか浮かばないぞ。それに仕事では使いたくない。携帯テレビ電話なんてのは世のお父さんの敵になるだろう。外回りに出て「今何している」と上司の電話。「得意先にいます」「ほう。ちょっとカメラをぐるっと回してみろ…。なんで得意先にウエートレスがいるんだ!」なんてのが続出しそうだ。
そのうちアリバイ用ソフトというのも登場するかもしれない。また女性の一人暮ら し用にはこわもての男性がいきなり登場する“いたずら電話撃退ソフト”、営業マン 御用達“ハンサム加工ソフト”などなど。コンピューターなら何でも可能だ。私には “小鼻が膨らまず、視線も泳がない”顔面修正ソフトが必要だけど、なんかむなしい 話だな。

(佐藤 紀生)
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Night and Day / by Tracy Thorn