2/15/1999 Renew   ホーム  インデックス

pin 優しい呼び出し音
<11/26/98 up>




先日、ある新聞に車のクラクションについて「もう少し優しい音にできないか」という投書が載った。本来の目的は危険回避だから、あの“ビーッ”というけたたましい音でないと、役に立たないのかもしれない。しかしあの音は人をどきっとさせる。使い方を間違うと「この野郎」とにらまれ、へたすりゃケンカだ。バスのように“フォーン”(別にしゃれじゃないけど)と優しい音色でも十分機能は果たせるのではないか。
そういえばポケットベルや電話の呼び出し音は優しくなった。ポケベルの“ピーピーピー”、電話の“ジリリーン”はいつの間にか“ピロロロ”というまろやか系に変わった。やや心もとない音ではあるけど…。最近はメロディーが鳴る電話も多い。作曲できる機能すらある。一度女房のPHSの呼び出し音を、お笑い長寿番組「笑点」のテーマ曲にして、たいそう怒られた経験がある。今度は♪「人生楽ありゃ、苦もあるさぁ〜」にでもしてやろうか。
会社から持たせられているポケベル。これはどんなに呼び出し音が変わろうと、どきっとする。「どこでサボっているんだ。仕事だ、仕事。さっさと連絡しろ」としか聞こえない。呼び出し音がいろいろ工夫できるんだもの、例えば中山美穂りんの声で「お仕事ご苦労さまです。お忙しいのは重々知っていますが、そこを曲げて、どうぞ会社にお電話ください。よろしくね」とか優しく呼び出してほしいなあ。でも、かけた電話の先は「鬼デスク」。かえってむなしいか。

(佐藤 紀生)
ya1 馬鹿ミニ ya2

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