2/15/1999 Renew   ホーム  インデックス

pin クールなコンピュータ診断
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先日、女川町立病院が報道機関に公開された。トイレ、洗面所を完備したホテル並みの病室、じゅうたんを敷き詰めた廊下など従来の病院くささ、冷たさからは程遠い。「退院拒否者が続出するのでは…」「大口寄付者の銅像が正面玄関に立つのではないか」などと不謹慎な軽口を挟みつつ、感心しきりで見て回った。
もうひとつ大きな特徴は、東北大とオンラインで結ぶ遠隔医療に取り組む点だ。公立気仙沼総合病院などで導入している病理診断(テレパソラジー)に加え胸部、脳外科のレントゲン映像も送るという。コンピューター時代の地域医療を模索する試みだ。
将来はホームドクター制が浸透し、遠隔診断は日常的になるだろう。各家庭から簡単な診療を受けられる双方向システムもできるやもしれない。当然「家庭の医学」などの本もパソコンソフトとして登場するはずだ。
 「下腹が痛い」「熱が三八度ある」「血圧が一五〇」とか入力すると、「次の病気が疑われます。ホームドクターにデータを転送します」とアドバイスしてくれる。こりゃ便利だ。
ただ「心臓が痛い」「とっても痛い」「死にそうなくらい痛い」と入力している内に死んでしまうのは困るなあ。さらに「腹が張る」「食欲がない」「体重が減ってきた」‥‥なんて入力して「告知してよろしいですか」なんて画面が出たらどうしよう。YESのマークをあなたはクリックできるだろうか。怖いなあ。

(佐藤 紀生)
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(Nice Dream) / by Radiohead