12/28/2000 up   ホーム  インデックス

pin 一等賞な二十一世紀




二十一世紀だ。
世紀末のから新世紀への瞬間。カウントダウン・イベントに参加したり、家族で乾杯したり、したり顔で「けっ!一つ年を取るだけさ」と毒ついたり、中にはメモリアル子づくりに励む新婚夫婦もいるんだろうな。勝手にやってほしい。
個人的には家内安全、五穀豊穣、コソボ問題解決、大島架橋早期着工、小遣いアップ、顔グロ娘撲滅を祈りつつ厳かに迎えたい‥‥なんてね。たぶん例年通りこたつで酔いつぶれているに違いない。

たかが新世紀、されど二十一世紀。マスコミは“初尽くし”を狙っている。まずは元旦。二十一世紀ベイビーだ。
赤ちゃん誕生はすべてめでたいが、やはりトップランナーが話題になるのは確か。中にはわずかの差で二着に甘んじてしまう赤ちゃんも出るのだ。「公立気仙沼総合病院産婦人科分娩室の時計は三分遅れていた。私こそが本当の二十一世紀初ベイビーなんだぜ、ベイビー」などと主張するうつけ者が現れ、禍根を残さないためにも日本医師会は標準時の採用、写真判定など万全の対策を取っているのだろうか。「頭の差で私が一番」なんてね(バカ!)。(註1.)
まあ世界的に見れば日付変更線に近い地区から新世紀に突入していくわけだから、世界記録を狙うなら臨月の母ちゃんを連れてトンガに行こう。デートライン上を飛行機か船で待機しているのが一番確実だけどね。

話は変わるけど、デートラインといえばミッドウエー海域はマグロ漁区の一つ。もしかしたら気仙沼のマグロはえ縄船が一番早く二十一世紀を迎えるかもしれない。
それなら大歓迎だし、話的には面白いけどなあ。気仙沼の遠洋マグロ船が所属する宮城県北部鰹鮪漁協によると、今の時期、その区域の操業は少ないらしく「たまたま他の漁場に行く船がデートライン近くにいるかもしれない」そうで、ぜひ期待したいけどね。

新世紀。何か自分なりの一等賞は見つけたいもんだ。でも‥‥よく一月二日付新聞の片隅に載る「初もうでドライブ暗転」なんぞという怖い新世紀“初”には用心したい。
よい新世紀を。

(佐藤 紀生)

註1.:「頭の差で私が一番」
・子供の誕生というのは、足が母体から出切った時点を云うのだろうが、なら頭の差っつうのは微妙だな。かかとの差とか、つま先の差だよな。あ、逆子なら頭の差でいいのか。(この項:あずみ)
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21st Century Schizoid Man / by King Crimson