pinタッパ? カッパ!? スリッパ!!
(佐藤家の日常から85)
yoko
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大震災が始まったまさにそのとき。



震度6弱の強烈な揺れに#1.、あわてて台所から、玄関に向かったガイ。ドアを開け、頭にはタッパを載せて避難していた。

「タッパ?」#2.

実は、ガイは、あきの引っ越し作業の手伝いのため、翌日仙台に行く予定で、あきの大好物のお煮染めを作っていた。出来上がったお煮染めを「タッパ」に詰めようとしていた矢先に地震が来た。とっさにヘルメット代わりに、タッパを頭にかざし、玄関のドアを開けながら、揺れに耐えていたという次第だ。

「どうせなら皿の方が、カッパみたいで…。でもタッパもいける」

老舗お笑い番組「笑点」で、ガイが一番親近感を感じているのが、林家木久扇師匠。師匠の至芸の一つが、カッパのまね。やはり通じる何かがあるのであろうか#3.
そうそう。台所から行ったんだ。足はもちろんスリッパに決まっている。確認していないが、そうに違いないのだ。

うはは。


( のりお )

yoko
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あずみによる脚註
人々があわてて腰を抜かしてる時に、ひとりでボケてるとはさすがだ。だれか、突っ込んでくれる人がいるとよかったのにねー。

1.) 震度6弱の強烈な揺れに:
この地震は、震度4以上の地震が長く続いたことが特徴で、3分以上も強く揺れていた。そのあと、30分後に再度震度5クラスの余震が続いたし、ガイはいつまでもタッパをかぶり続けるしかなかっただろう。
2.) 「タッパ?」:
タッパーウェア(Tupperware)。登録商標されている、米国タッパウエアー社のプラスチック製の密閉容器のことだが、一般名詞化している。食いしん坊のあきちゃんのためだから、沢山つくり、大きいのに詰めようとしたんだろうなー。ライフラインが止まり、食べ物の調理もままならないとき、大量のお煮染めは素晴らしいごちそうだったろう。ガイの生命力の強さには、驚くしかないな。
3.) やはり通じる何かがあるのであろうか:
ガイはのりおくんから、林家スザンヌという芸名をもらい、ちょっと気に入っている。「ガイおかあさんの芸名」▼参照。




大震災の記録なのに不謹慎極まりないおはなしで、スマン。
まあ、不謹慎はのりおくんの表看板なので、許して欲しい。