pin聞こし召されたガイさま
(佐藤家の日常から97)
yoko
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年末年始は佐藤家も慌ただしい。


新聞稼業として、ルーチンワークに正月号の編集作業が加わる。これだけで気ぜわしいのに、ことしは「想定外」の衆院解散総選挙まで重なった。
まあ「忙しい」と愚痴をこぼせるくらいがちょうどいい ── と虚勢を張ってみる。

慌ただしいといえば、年末に相次ぐ忘年会。職場や友人や同業者や、その他「えーと、なんだっけ?」を含め、手帳には仕事の予定よりも多い(うそ)。
ガイもパート仲間や友人らとの忘年会にいそいそと出かけていく。
それはいいのだが…。

問題は、ほぼ確実にハイテンションでご帰還になること。まあ酒席は楽しいに越したことはないのだが、彼女の「聞こし召す」#1.モードは限りなく高くなる。
家で、帰還を待つ私も、ちびちびとトップバリューの焼酎#2.を引っ掛けているのだが、パワーが圧倒的に違う。

帰るやいなや、酒席での楽しかったことを「どーだれ、こーだれ」#3.とまくしたてる。
さすが、あきの母親である。通常モードでは、あきに幾分引けを取るが、「聞こし召し」モードのガイは手がつけられない。
生返事を続けると「紀生、聞いてんの?」と呼び捨てで怒られ、肩やら背中やらを「バーン」と「はたかれる」#4.
ことしも同じことを繰り返す、年末恒例の佐藤家の日常なのである。

通常モードと、聞こし召しモードの違いを写真で見せられれば、いいのだが、それができないのが残念 (まあ我が親しい友人なら、ハイテンションのガイはすぐに頭に浮かぶであろうが…笑)

そこで佐藤家居間入り口の「スリッパ配置によるテンション違いの図」により、その度合いを想像願いたい。

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一目瞭然なのである。#5.


( のりお )

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あずみによる脚註
いやホント、ハイパワーのガイお母さんにかかったらブルドーザーでもぶっ飛ばされちゃうよねえ。

1.) 「聞こし召す」:
ガイお母さんが典雅に聞こし召すところなんか想像出来ないっすけどー。どこから聞こし召すなんて出てきたの??
2.) トップバリューの焼酎:
佐藤家はトップバリュー好きだよねえ。(下駄箱のトップバリュトップバリュ靴の運命 参照). でも、こないだトップバリューのウイスキー「ウイスキー」を見かけ、ついわしも買ってしまった。味は典型的な安ウイスキー、でもたしかにウイスキーだった。トップバリュー侮れん。
3.) 「どーだれ、こーだれ」:
これはたぶん気仙沼弁。標準語だと「ああだこうだいう」に近い気がするが、この場合は別に文句をいってる訳ではなく、だらだら話しを垂れ流している構図ですね。
4.) 「はたかれる」:
これも気仙沼弁なのか? 叩くをはたくとたしかに云いますね。ガイに「はたかれる」ととっても痛い。のりおくんお気の毒に。つうか、ガイとのりおくんの体力差は深刻なレベルに到達してるかもー。あばら骨とか鎖骨とか肩甲骨とか折られる前に、体力鍛えないとダメよー。あんたの場合はお日様にもあたらないと。
5.) 一目瞭然なのである。:
たしかに一目瞭然ではあるのだが、スリッパが二足とも暴れてるのはなんで?? どっちがガイのスリッパなんだろう。#6.
6.) どっちがガイのスリッパなんだろう。:
スリッパ2枚目の写真。ガイのずんずんスリッパに、きちんと揃えていたおれのスリッパが「はたかれて」(笑)、姿勢を乱したのだ(この項 : のりお)




わしは、酒量も半分以下。でも、体力はそこそこで粘って行きたいよねえ。