9/3/2002 up   ホーム  インデックス

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サプリメント。日本語では錠剤型栄養補助食品。私たちの世代でいえば「肝油」(註1.が元祖のような気がするが、しばらくはビタミンCぐらいなもんだったと思う(註2.。しかし今や驚くほど多い。ビタミン、ミネラル、鉄、亜鉛などの金属、ダイエット効果のあるもの、さらには魚油からとったEPA(イコサペンタエン酸)などなど、何でもある。
バランスの良い食生活をしていれば、多くは必要ないんだろうけど、喫煙者の私の場合はビタミンCなどについ手が伸びてしまう。でも果たしてその効果はというと、心許ない。気休めというのが正しいのかもしれない。一切、そういったものに見向きもしない女房の方が元気だ(そもそも頑丈だという説もある)。
考えて見れば、バランスの良い食事なんかしているぜいたくな人は世界少数派だ。多くはその土地で育つ穀類を中心に、日本人から見れば偏った栄養の取り方をしている(註3.。その意味でもサプリメントというのは、やはり不自然な産物なのだろう。卵も魚も食べない純粋菜食主義者の人たちは鉄やビタミンB12のサプリメントが必需品だという。
食肉からしか摂取できないからだ。ということは人間は肉を食わざるを得ないということで、「ホルモン教」(註4.の信者としてはやはり菜食主義は無理があると思うけどなあ。
個人的には「小心者を直す」「おじん臭さを消す」サプリメントが欲しい。でも待てよ。そのどこが栄養補助なんだ?「バカにつける薬」が必要なのかも。

(佐藤 紀生)



註1.:「肝油」
・戦後の食糧不足時代から昭和40年代前半くらいまで、学童に主に給食の無い休み期間に栄養補助の意味で与えられたもの。ビタミンA・Dを主成分とするグミ状の食品で、魚の肝臓などから得た脂肪が主な原料。ちなみに、ビタミンAが不足すると、とり目になったり、風邪や感染症にかかりやすい。また、小児では骨の形成にも大きな働きをするという。おれはなんだか臭くて、あんまり好きではなかった。

註2.:ビタミンCぐらいなもんだったと思う
・というか、サプリメントという概念がなかったのだよね。ビタミンC以外は薬だったもの。アリナミンなんかはビタミンB1のサプリメントで、長い伝統があるけど、あれも薬という印象が強かったしね。でも、ビタミンCになるとなんで食品なんだろうね。

註3.:偏った栄養の取り方をしている
・偏った栄養でもなんでも、喰い物があれば幸せというのが、動物かもね。ともかく現在地球上で、10億近くは飢えと直面しているらしいです。どうぞ、ths hungersite に行って、黄色いボタンを一回だけクリックしてください。ほんのちょっとだけ、役に立つでしょう。

註4.:「ホルモン教」
・ホルモン教については、こちらをどうぞ。気仙沼のホルモン事情についてはこちら。(以上:あずみ)

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