pinアズーリ・ガイはガッデムなボスキャラ
(佐藤家の日常から39)
yoko
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佐藤家でもサッカー・ワールドカップに入れこんでいる

盛り上がる世間とリンクして佐藤家も大いにヒートアップした。
主役は言わずもがな、ガイ。誇り高きゲルマンの血#1).を裏切り「私はイタリア人かもしれない」#2).と共同開催国#3).を応援せずにイタリアを応援、憤死していた。もちろん、ミーハーの王道であろう、イングランドのベッカム#4).にもご執心で「やっぱりイギリス人かも」と聖ジョージ・クロス#5).を汚す暴言を吐いたりしていた。
おれからすれば、ガイは絶対にロシアのモストボイ#6).とか、ドイツの守護神GKのカーン#7).の方が親戚筋だと思う。間違ってもトッティー#8).とかデルピエーロ#9).とかのラテン系ではないと深く確信するのだが、本人は聞く耳を持たない。まあ似ているとすれば、イタリア人も真っ青な脳天気さはあるけど。
そんなこんなで、母は大興奮。父は感情移入して、わが日本・宮本#10).のクリアを応援しつつ、テーブルの脚に向こうずねを思いっきりぶつけて悶絶。その父の姿をあきが大喜びし#11).(学校でネタにもされたらしい)、ゆーたとばーちゃんは、ガイの鬼気迫る応援にビクッとし続けた佐藤家のW杯であった。

ちかごろ佐藤家のマイブーム

それはベッカムもファンという(うそ)、イギリスで人気のテレビクイズ番組「ウイーケストリンク」#12).の日本版。
問題がわりと簡単なので、あきとガイと私で火花を散らして回答する。しかしあきと私がほぼ同時に答えが口から出るのに対してガイは必ず0.5秒ほど遅れる。遅れるたびに「あーっ」「うーっ」とか、「ちっ」とかいちいち悔しがる。それが実に爽快である。運動神経では絶対かなわないが、頭の反射神経ではガイには勝っている。対抗できる持ち札が少ない私にとって、実に実に快感である。あきも弾丸にように正解を連発し、ガイは毎回、無念の憤死をするのである。
きゃー!うれしい。
あせるガイはたまにとてつもない回答をする。今まで一番傑作だったのがこれ。
「ケイン・コスギの父親は?」
「ケイン・大杉」#13).
ドッカーン!「ツチノコ」#14).以来のヒットである。しばし私とあきを回答不能に追い込んだ、見事な回答であった。
ガイ曰く「冗談に決まっているっちゃー!」
もちろん、見え透いたうそである。そんなことではベッカムさまに笑われるぞ!
ガイ「ガッデム!」(うそ)。

わたしはゲーム好きである

昨年、ガンコントローラー(ガンコン2)#15).を買い、シューティングゲームを楽しんだが、ついにというか、今頃というか大ヒット作品「バイオハザード/コード:ベロニカ」を購入した。
もともとホラー系は毛嫌いしていたので、全く食指が動かなかったのだが、会社の同僚曰く「そうでもない」という言葉に惹かれ、プレステ2版を購入し、バンバン、ゾンビどもを撃ちまくった。
うんなかなかハマる。確かに新しい部屋に入ると、いきなりゾンビの集団が目の前に現れたりして、ギョッとする。ドアが開く瞬間、息をひそめ、ガンを構えて待つ。そして撃ちまくるのだ。腕も上達し、迷路のようなダンジョンを進み、いよいよボスキャラの部屋に到着。ドアが重々しく開く。画面が一度ブラックアウトした次の瞬間。出た!引き金を引く。
「あれ?どこかで見たボス‥‥」とたじろぐ。

なんて‥‥ブラックアウトした画面には、いつの間にか私の背後に来ていたガイの顔が映りこんでいたのだ。ボスだと思ったのは、ゲームに夢中になっている夫にあきれ、眉間に深いしわを刻んだガイ。佐藤家のボスキャラに向け
「バン、バン、バン」と3連発。
あき!ハリセンの代わり#16).に、わたしがお母さんに3連発をお見舞いしてやったぞ!でもゾンビよりしぶといから、絶対死なないけどさあ。

( のりお )

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あずみによる脚註
今回は、気が遠くなるくらい脚注が多くなってしまった。のりおくん、勘弁して欲しいぞ。
1.) ゲルマンの血:
ヨーロッパの中世は、紀元4世紀ころゲルマン民族の大移動からはじまったとか云われている。フン族(中央アジアの遊牧民で騎馬民族)に追われたゴート族(ドナウ川流域、黒海近くに住む民族=ゲルマン人)が移動をはじめ、調子に乗ってなんだかあちらこちらに進出、王国を作っては戦争をくり返し領土を広げていった。その後、フランク王国によるヨーロッパ統一から神聖ローマ帝国をへて、現在のドイツあたりに至る感じ。ゲルマン魂=ドイツ魂と思っておけば、そんなに大間違いではないようだが、でもちょっと変。
2.) ガイ:
ガイ
とある日のガイ。この写真はかなりラテン系かもしれない。すこし多めにPhotoShopのガウス(=ソフトフォーカス)をかけています。
3.)共同開催国:
サッカー・ワールドカップ2002年大会は、韓国日本共同開催で行われた。日本はベスト16となんとか面目をほどこし、韓国はベスト4(6/26時点)と大躍進した。
4.) ベッカム:
デビッド・ベッカム。イングランドチームのキャプテン。MFで、右サイドのスペシャリスト。その正確なクロスとフリーキックはイングランドの大きな戦力。ソフトモヒカンのヘアースタイルでも話題を呼び、日本人女性の注目を大いに集めた。妻は、もとスパイス・ガールズのビクトリア。今大会では、一次予選で因縁の深いアルゼンチンを下し男を上げた。
5.) 聖ジョージ・クロス:
白地に赤十字のイングランドの国旗。青地にシロの×十字のスコットランド旗(聖アンドリュース・クロス)、白地に赤の×十字のアイルランド旗(聖パトリック・クロス)の3つを合体させると、連合王国(United Kingdom)旗(ユニオン・フラッグ/ユニオンジャックは俗名)になる。
6.) モストボイ:
アレクサンドル・モストボイ。ロシアの攻撃的MFでゲームをコントロールする“司令塔”だが、怪我のため一次予選3試合すべてを欠場、ロシアは敗退してしまう。
7.) カーン:
オリバー・カーン。間違いなく今大会NO.1のゴールキーパー。正確果敢素早いセービングで、幾度もドイツの危機を救った。準決勝まで6試合で失点わずかに1(それがアイルランドのRb・キーンによる、ロスタイムの奇跡の同点ゴール)、前評判の悪かったドイツの快進撃を支えた。その鬼のような顔に睨まれると、シュートも鈍るように見えた。
8.) トッティ:
フランチェスコ・トッティ。スターの多いイタリア選手の中でもひときわ輝く“司令塔”で、その右足を起点に華麗な攻撃サッカーがみられるはずだったのだが、今大会はいまいち精彩を欠いた。イタリアも韓国に破れベスト16止まり。韓国戦では、延長でシミュレーション(わざと倒れる)を取られ、イエローが2枚目で退場となる。それが、誤審だったのではと問題になった。
9.) デルピエロ:
アレッサンドロ・デルピエロ。イタリアのスター選手でフォワード。今大会はビエリ、インザキに出番を奪われる形となり、トッティの控えに廻る。それをめぐり監督と対立したが、詫びを入れ出場した。クロアチアに負け後のないメキシコ戦も、トッティに変わり出場、0対1でギリギリまで押し込まれた終盤、値千金の同点ゴールで決勝トーナメント出場を決めた。
10.) 宮本:
宮本恒靖。日本のセンターバック。トルシエの戦術を一番理解していると云われたが、大会前にはミスもあり森岡の控えに廻った。しかし、森岡の怪我により、鼻骨骨折を押して出場。黒いフェイスガードを付けたため、バットマン、怪傑ゾロと呼ばれ、しかも好セーブを連発。“危ないところに宮本”として、決勝トーナメント出場に貢献した。
11.) あきが大喜びし:
わたしにも、別ルートでのりおくんが向こうずねを痛めた話が伝わってきたが、それによるとのりおくんは、興奮するあまり、突進してテレビを蹴飛ばしたと云うことになっています。どっちが本当なのかは知りません。
12.) 「ウイーケストリンク」:
フジテレビ系列で、月曜午後7時から放送されているクイズ番組。世界70カ国以上で放送されている、イギリス生まれの大ヒットクイズ番組"WEAKEST LINK"の日本版。司会は伊東四郎。8人で順にクイズに答え、ラウンド毎に出演者の投票で一名を落し、最後に残った2名が直接対決、勝者が賞金を得るシステム。弱ければ遠慮なく、強すぎても警戒されて落とされる。仁義を欠けば仕返しされ、いいヤツだと損をする。そのへんの見極めも面白いらしい。
13.) 「ケイン・大杉」:
ケイン・コスギの父親は、ハリウッドのB級忍者映画で頭角をあらわしたショー・コスギ。代表作「燃えよニンジャ」「KABUTO」など。ハリウッドで、日本人初の100万ドルスターになったことでも有名。
14.) 「ツチノコ」:
については、“お笑い大地の子”をご覧下さい。
15.) ガンコントローラー(ガンコン2):
いつのまにか、こんな凄いピストルが出来てたんだねえ。詳細はガンコン2ホームページ
16.) ハリセンの代わりに:
あきちゃんが、お母さんにハリセンをお見舞いしたい訳は、“負けず嫌いの漢字検定”をどーぞ。




そう云われてみれば、ヒデとロザンナのロザンナに見えないこともないかもな。